シヤチハタ株式会社とは? Shachihata Inc.
シヤチハタ株式会社とは、文具印章事業 (印章・筆記具 等)、IT事業(電子印鑑・EC 等)、新規事業 (環境対応素材・個別認証システム 等)を主な事業としている企業様です。
「しるしの価値」を提供する会社として、人が社会で生きていく重要なシーンの承認・証明の価値を高めるプロセスを創っていらっしゃいます。2025年で創業100周年を迎え、次の100年に向け常にユーザーの想いに応え続けられるよう、アナログでもデジタルでも社会が望む「しるしの価値」を世界へと提供しています。
名古屋本社の企業です
シヤチハタ株式会社は1925年創業。純資産249億円、売上高が単体で176億円(2024年6月期)、従業員数400名、事業所は日本国内に8か所、海外に6か所、国内関連会社3社という皆さまにも良く知られている企業ですが、本社はなんと名古屋市西区天塚町。
全国展開の企業だと本社「東京」と思いがちですが、実はシヤチハタ株式会社は創業当時から変わらず「名古屋」を本社所在地としています。
シャチハタではありません
「シヤチハタ」です
さて皆さま、お馴染みのこの印鑑をはじめシヤチハタのこと、

「シャチハタ」
だと思っていませんか?
「シヤチハタ」は、社名で、「ヤ」は大きく表記します。
写真の商品の正式名称は「ネーム9」といいます。
シヤチハタのあゆみ
1925年創業時、使うたびにインキをしみ込ませる必要のない「万年スタンプ台」は飛躍的な業務の効率化に貢献しました。日の丸に名古屋城の金の鯱を収めたシンボルマークが誕生したのは1930年のことです。
1965年にはスタンプ台でインキをつける作業さえ効率化できるのではないかと、インキが浸透したスタンプ「Xスタンパー」が誕生。その後、米ロサンゼルスにシヤチハタINC.USAを設立したり日本万国博覧会(大阪万博)生活産業館に出展したりと日本国内のみならず海外へも活動の幅を広げていきました。1995年にはパソコンが一般に普及する前から、常にお客様のためにとハンコのデジタル化への対応として電子印鑑システム「パソコン決裁」を発売しています。
2005年には事務作業にとどまらないスタンプの新しい使い方を提案し、家庭での利用を想定した商品シリーズを展開しました。クラウド化も推し進め、2020年には「パソコン決裁」を大幅に拡張した電子決裁サービス「Shachihata Cloud(シヤチハタクラウド)」を発売するなどデジタル化するお客様に寄り添った提案・活動を続ける中、今年2025年、創業100周年を迎えていらっしゃいます。
特別ミニ展示とは?
弊社オフィスの1階は、多様なつながりのきっかけを生むフロアです。
来訪者をお迎えするエントランスとして丸天産業の歴史や、共に歩むパートナー様(ここでは文具メーカー様)の歴史を象徴するような商品を展示させていただいています。
現在展示しているのは昔懐かしいデザインの1925年当時の「万年スタンプ台」から、時代を象徴した商品、100周年を記念した特別商品「いろもよう1925」や「ネーム9 創業100周年記念カラー」などシヤチハタの創業100周年を記念した特別展示をさせていただいています。

シヤチハタさんに100周年記念限定商品をご紹介いただきました
パートナー企業でもあるシヤチハタ社員さんにインタビュー!
創業100周年を迎えたシヤチハタさんの、営業担当の毛利さん、創業100周年記念事業にも詳しい広報室の櫻間さん・向井さんにお越しいただきました。

早速ですが、創業100周年というこの2025年を迎えてのタイミングでインタビューをさせてください。よろしくお願いします^^
記念すべき創業100周年としての活動について教えてください。

広報のお2人
ここまで100年、続けてこられた「おかげさま」を意識し、従業員の気持ちに寄り添った活動を
これまでの周年記念行事はお客様に感謝をお伝えするイベントを開催していました。100周年でもお客様への感謝はもちろんですが、「これまで働いてくれた諸先輩方や現在の従業員たちにも感謝を伝えたい」という社長の意向もあり、従業員がより充実して働ける環境作りや課題解決に向けても活動しています。
2023年に若手社員を中心に構成された100周年記念プロジェクト「飛躍隊」が発足し、「シヤチハタが抱えている課題や、継承していきたい文化とは何か」などについてたくさん話し合ったり、全従業員を巻き込んだアンケート調査なども行ってきました。その従業員のリアルな声・課題から、置き型社食の設置や作業着の改善など、解決するための施策を行っています。
これからの100年に向けて、従業員が自分達のための活動として潜在的に存在する課題にも丁寧に向き合い解決するための活動となっています。
関わっている社員として、この活動についてどのように感じましたか

櫻間さん
会社が抱える課題に向き合い
苦労もあったが学びも多かった
私は、入社して1ヶ月くらいで飛躍隊のメンバーになり、約1年半活動をしていました。当時は会社全体が抱えている課題をお互いに「話し合う」「共有する」という機会がなかったため、そのような機会を得られたことはとても有意義でした。このような課題を100周年を機に解決し、1000名近くいる従業員がひとつになって次の100年も活動できるよう、少しずつ同じ方向を向くきっかけにもなるプロジェクトだと思います。
創業100周年記念ロゴにはどのような思いからどのように創られたのでしょうか?


櫻間さん
当社のシンボルマークである名古屋城の金の鯱が、旗から飛び出し、これまでへの感謝とこれからの挑戦という意味も表現しているロゴ
飛躍隊のメンバーを中心にどのようなロゴにするか意見を出し合い、いくつかの案に絞った上で全従業員に投票をしてもらい決めました。
決定したロゴは、スタンプで押した印影をイメージした色・デザインで、温かみのあるロゴとなりました。
スローガンでもある「さあ、もう ひと旗。シヤチハタ100周年。」を表現したロゴになったのではないかと思います。
これらの取り組みに対する従業員の反応・意見はいかがでしたか?

広報のお2人
活動に賛成してくれる人や同じ方向を向いて活動する人が増えた
さまざまな取り組みがあり、従業員の反応が分かるのはこれからのものが多いです。その中でもすでに進行している施策からお話しすると、「置き型社食」については、「健康的でおいしい」や「昼食を買いに行く手間が省けて嬉しい」などの声を聞くことができました。また100周年デザインの名刺を配布した際は、「会話のきっかけができた」「100周年をアピールしやすくなった」などの嬉しい声も上がっています。
100周年の取り組みについて、初めは「若い世代だけに任せていいのか」「この活動は ”仕事ではない” のではないか」などの悩みや他の従業員から活動に対する理解を得ることが難しいのではないかという不安もありました。しかし、実際に取り組みに対して社外の方からお褒めの言葉をいただくなど、評価をいただくことが増えてくると、「新しい作業着はいつ届くのかな」など取り組みによる変化を楽しみにしてくれる人が増えてきたように思います。
「会社を変える」という、大きなテーマを任せていただけることは若手社員にとってなかなか経験できることではありません。貴重な機会として担当メンバーもとても楽しみながら活動しています。
コミュニケーションの面でも、今まで関わることのなかった従業員と話しをするきっかけができ、従業員同士のつながりにとっても良い刺激になっています。
創業100周年記念商品のポイントや魅力を教えてください
創業100周年記念商品としてはまだまだ企画があるそうですが、まず初めに代表商品である「万年スタンプ台」と「ネーム9」を記念商品として発売したそうです。


櫻間さん
いろもよう 1925
1925年の創業当時に「いろもよう」があったとしたら?をコンセプトに創業100周年記念商品として発売されたスタンプパッドです。創業の原点である「万年スタンプ台」を想起させる金属製の蓋に、大正時代から昭和にかけ流行した柄やカラーを選定しています。創業当時の時代を思いつつも、機能は現代の最新技術であることから、使い勝手がよく見た目はレトロという魅力ある商品となっています。


櫻間さん
ネーム9
日本の長い歴史の中で、受け継ぎ守ってきた「世界遺産」にシヤチハタの「印章文化」を重ね合わせました。モチーフは、富士山・屋久島・厳島神社・白川郷・日光東照宮の5つです。ボディに慶祝の雰囲気溢れるカラーをあしらい、リングクリップの部分は落ち着いだゴールドで特別感のある商品となっています。
今後の100年に向けての意気込みを教えてください。2025年度はどんな年にしたいですか?

毛利さん
毛利さん
営業として自社とお客様をつなぐパイプとしての役割を担っていきたいです。100年の伝統を守りつつ新しいつながりも意識して作っていきたいと思います。

櫻間さん
櫻間さん
これまで培ってきた100年の歴史の中でシヤチハタと聞くと多くのお客様は「ネーム9」を思い浮かべてくださいます。それほど社名が商品と一緒に結びついている、ブランドとして確立できていることは素晴らしいことです。その感謝を胸に抱きつつ、次の100年は「それだけではない」。広報としてハンコの文化は守りながら、他にもさまざまなことに取り組んでいる企業だと広めていきたいです。

向井さん
向井さん
会社としてはハンコやスタンプから連想される「真面目」「高品質」というブランドイメージでお客様から信頼を頂いていると感じています。そこを大切に維持し、さらに高めていかないといけません。その上でいかに他の取り組みがあるのか、広げていけるのか、というのはある意味「自社のブランドイメージと闘うこと」でもあり難しい課題でもあります。
100年の節目に関わる機会はなかなかありません。そのような中で、社内に残る創業からの資料をみるとデザインや文章が現代でも充分通用するものが多いことに気がつきました。私たちも、現代だけでなく将来シヤチハタで働く人に良い影響や学びを与えられるように真摯に取り組んでいきたいです。
みなさん、丁寧にインタビューにお答えいただきありがとうございました。
100年続けてこれたのも「働いてくれる人がいたから」と、より従業員と向き合うように考えてくれる社長は、とてもかっこいい!と思ってしまいました。
仕事をしながらの飛躍隊の活動や施策の実行は大変だろうな・・と想像に難くないですが100年経った今だからこそ気持ちを新たに ”より飛躍するための1年にしていく” 、という意気込みや心意気、皆さまのシヤチハタという会社に対する想いも、とても素敵でした。
名古屋という地元で100年を迎え、これからの100年を見据え新たな活動をしていくシヤチハタさんとパートナー企業として一緒に仕事ができることをとても光栄に思います!ありがとうございます^^
それでは最後に・・・・こんなことをお聞きしてみたいと思います。
シヤチハタさん、
これからの100年に向けて、「どんな会社」である、と人々の印象に残りたいですか

広報のお2人
しるし
といえば「シヤチハタ」!歴史にも思い出にも!
ハンコ、というよりは「しるし」の会社として皆さまの記憶に残りたいです。1995年から続けてきた電子印鑑事業もデジタルでも「視認性の高いしるし」であることにこだわりを持っています。本日紹介した商品以外でも、「ぺたっち 犬猫用」という商品もメモリアルとしての「しるし」にこだわりがあります。
歴史や記憶として残り継承していける「しるし」「証」といえばシヤチハタ!と、「しるす」その一緒に過ごす時期も含めて価値を高め、しるしに特化した会社として印象に残っていくと嬉しいです。
なるほど・・・「しるし」!なんだか素敵です。
最後まで丁寧にお答えくださりありがとうございました!
そういえば、家紋で姓のルーツを教えてもらったことがありますが、これも「しるし」の1つでしょうか。そんな風に、証として記憶に残ったり、何かの合図としてしるしを残したり、ということも考えると、なんだか「しるし」の価値にロマンも感じるように思います。
おわりに
本日は創業100周年を迎えたシヤチハタ様についてお伝えしましたがいかがでしたしょうか。
広報のお2人のショットもアイコンとさせて頂いたのですが、あんまり可愛いので、改めて大きく登場していただいちゃいます。

にこやかに、そして快くインタビューにご対応いただきましたこと、心より感謝申し上げます。SNSへのご出演にも快くご協力いただき、サービス精神あふれるご対応に、ただただ「ありがたい」の一言に尽きます。
弊社とシヤチハタはパートナー企業としてご縁をいただいております。創業100周年という大きな節目を迎えられたシヤチハタの記念事業において、インナーブランディングをはじめ、従業員の皆様の働きがいを高める取り組みに、微力ながら伴走させていただいていることを、大変光栄に思っております。
こうして、弊社に関わってくださるお客様やパートナー企業様の大切な節目にご一緒できることは、何より嬉しいことです。今後とも、皆様と共に、かけがえのない時間を重ねてまいりたいと願っております。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。