注目ポイント

  1. 左官材にミラーガラスを練り込んだ壁
  2. 工場内で出た端材を加工した天板

オフィスの広さは約1,620㎡!従来の執務エリアと打ち合わせエリアの区分けを活かしながら、打ち合わせエリアを中心にリニューアルを実施しました。
自由に行き来できるカフェエリア、人数や用途に応じて使い分けられる会議室、オンラインミーティングや集中したい時に便利な個別ブースなど、機能性も抜群です。

ご担当者様インタビュー

社員の意見を参考に最後まで修正を重ね、
新しい交流が生まれるオフィスへ

写真左:伊藤さん(大口品質管理部)、中央:遊佐さん(大口工務部)、右:今村さん(生産企画部)

リニューアルのきっかけを教えてください。

遊佐:当時の打ち合わせエリアは机と椅子のみが置いてあるシンプルな造りだったのですが、各部署から「もっとちゃんとしたスペースが必要では」といった意見が高まり、オフィスリニューアルの社内プロジェクトが立ち上がりました。

伊藤:各部署から選出されたメンバーで集まってみたものの、当初は何から始めたら良いのかまったくわからない状態でした。

今村:まず最近のオフィス事情を知ろうと、プロジェクトメンバー全員でオフィス家具のショールームに足を運びました。新しいオフィスのイメージがつかめるはずと期待していたもの、当時の弊社オフィスとのギャップが大きすぎて、まったく現実味が湧きませんでした(笑)。

遊佐:見学の際、オフィス家具のメーカーが社内アンケートのフォーマットを用意してくださったので、会社に戻ってまずはアンケートを実施してみました。すると「少し雰囲気が暗いので、明るいオフィスにしてほしい」という声がもっとも多く、「今よりもコミュニケーションを取りやすい環境になると嬉しい」という意見も目立っていました。

今村:アンケート結果や他社のオフィスを参考にしながら、プロジェクトチーム内で「新しい交流が生まれるオフィスにしたい」とのイメージをまとめ、その内容を丸天産業さんに展開しました。

伊藤:また、当初より「働き方の選択肢を増やしたい」という視点も重視していました。個々人の固定席に限定せず、フリースペースやカフェスペースで自分の業務をしてもいい、という雰囲気をつくりたくて。働き方の自由度を向上させることで、これまでにない交流が生まれるはずとの期待もありました。

遊佐:この広い空間において、どのように役割を棲み分けるか、という点も課題でした。最終案が決まるまでに図面を何度も修正を重ねていただいて、多目的スペースと会議室を東西に分けて配置する現在
の形に落ち着きました。

オフィスリニューアルを通じて
「挑戦をあと押ししてくれる社風」を可視化

工事中も場所を変えず勤務されていたのでしょうか?

今村:執務エリアの工事はカーペット変更のみだったので、週末を利用して工事を完了させました。打ち合わせエリア工事期間は2ヶ月ほどでしたが、期間中はフロアの中央に簡易的な壁を設けて、社員の気が散らないよう工事を進めました。

伊藤:とはいえやっぱり皆さん気になるみたいで、隙間や関係者入口からのぞいている人も少なくなかったですね(笑)。こっそりのぞき見て、「なんだか違う場所みたい!」「壁がすごい色になっている!」と報告してくれる人たちもいました。

今村:オフィスが完成してから再度アンケートを取ったところ、「会社がここまで遊び心のあるオフィスを造ってくれたことに驚いた。新しい発想やアイデアも受け入れてもらえる会社なんだと勇気をもらえた」との回答があり、すごく嬉しかったです。

遊佐:もともと挑戦に対して積極的な社風ではありましたが、2020年に現在の代表になってからはその雰囲気がさらに加速したように感じています。本プロジェクトにおいても、「5年後10年後を担う社員の意見を尊重したい」とプロジェクトメンバーを信頼してくれたからこそ遠慮なく意見を出し合え、最後まで妥協することなく進められたのだと思います。

伊藤:実際、社内のコミュニケーション量は確実に増えたと感じます。最近はたいていカフェスペースで仕事をしているのですが、これまで一度も話したことのない方とも会話を交わす機会が自然と生まれるようになりました。先日は「伊藤さんってオフィスリニューアルのプロジェクトメンバーですよね。素敵なオフィスを造ってくれてありがとうございます」と声をかけていただいて、すごく嬉しかった
です。

遊佐:実際、ここまで大きな規模の社内プロジェクトはかなりめずらしくて、チームが発足した当初はまったく意見があがらず不安でした。ですが結果的に参加メンバーの一人ひとりが大きく成長できる機会にもなったと感じています。

今村:それはとても実感しています。企画を立ち上げる段階から完成までのすべてに携われたこの経験は、自分のキャリアにおいてかなり大きな意義がありました。オフィスの仕上がりも、非常に満足しています!

毎日の「働き方」を通じて個々の自主性を育み、
未来の会社の強みに

今後、このオフィスをどのように活用していってほしいですか?

伊藤:今はまだ、皆それぞれに合った使い方を探っているという状態だと思うのですが、先入観を持たず自由に活用してほしいです。「仕事に合わせて働く場所を変える」という使い方をしている人はまだまだ少数派なので、そうしたスタイルが広がっていったら良いなと思っています。また、どの場所においても固定席と変わらぬ安心感を持って仕事ができるんだといった雰囲気を醸成するのも、今後の課題の1つかなと感じています。とりあえずは「場所が完成した」という段階なので、今後も定期的にアンケートを取るなどして、多くの人が快適に働ける環境づくりに努めたいと思います。

今村:きっとどこの会社もそうだと思うのですが、最近は特に「自主性」という言葉に代表されるように、「自分で考えて行動する姿勢」が求められていると感じます。そうした姿勢は働く場所の選び方にも通ずると思っていて、リニューアルによって自由度が増したオフィスを、その時々の仕事内容や目的、自分の状況に合わせて「より最適に働くにはどうすれば良いか」を考えるきっかけになれば嬉しいです。「常に最適を選ぶ」というマインドが毎日の働き方を通じて積み上がっていき、それが会社の武器として広く根付いていくと良いなと思っています。

遊佐:近年は「個の力」が重視される時代ですが、同時に、人とのつながりがなければ個の力を活かすことは難しいと思います。それは会社全体の視点で見ても同様で、違う部署や立場の人との交流によって新しいアイデアや取り組みが生まれることはめずらしくありません。私自身、オフィスリニューアルプロジェクトを通じて「人とのつながりの大切さ」を再確認することができました。今後、あらゆる
垣根を超えてコミュニケーションを取り合える雰囲気が会社全体に広がっていくことを期待しています。

今村:また、近年は製造業に人が集まりにくいという社会情勢もありますが、特に若い方たちが抱いているであろう「製造業は古い体制なんじゃないか」といった懸念を少しでも払拭できたら嬉しいです。

伊藤:リニューアルによって、今の東海理化を体現するオフィスが完成したと思います。ここで働く一人ひとりへはもちろんですが、採用活動にもポジティブな影響を与えられたら良いなと思います。