令和3年11月29日にMarutenSmileFestival vol.21
今回は初めての名古屋市立様とのコラボレーション!
「コミュニケーションに繋がる「はたらく場」「はたらき方」」
オンラインにて開催しました。

新型コロナウイルスにより、新しい働き方が普及してテレワークや在宅ワーク、
オフィスへの出社などハイブリットな働き方が当たり前になってくる中
社員同士のコミニケーションに不安を抱えるお客様が多くなってきています。

こちらは丸天産業で10月からお客様に対して実施したアンケートの結果です
104社様にご回答をいただきました。
アンケート結果

ワークプレイスへの興味関心事も3割近いお客様が
コミニケーションエリアの活用
リフレッシュエリアの活用
に関心があり

ワークスタイルへの興味関心事についても約半数のお客様が
部門間のコミニケーション
について関心があることが分かりました。

そこで今回は
名古屋市立大学 芸術工学部 建築都市デザイン学科
佐藤泰先生
に登壇頂き、お客様の興味や関心の高いコミニケーションについて
お話をいただきました。

今回は、セミナーご視聴者の皆様から
ご視聴後にいただいたご質問やコメントを一部ご紹介いたします。
残念ながらご視聴できなかったという皆さまにも、
何かの参考やヒントになれば幸いです。

Q.コミュニケーションを活性化するにあたって、
短い時間でも回数が多い場合の方が有効的なのか、それとも時間×回数の総時間なのか?
そもそも回数や時間とコミュニケーションの活性化の因果関係は
成立しないのでしょうか?

Q.偶発的な出会いによる相乗効果を求めてフリーアドレスを導入するにあたって、
その場所を有効に使えるように働く人材の本質が変わるには時間が必要だと思います。
社風にもよると思いますが、どのくらい温めると良いでしょうか?

A.コミュニケーションの効果測定は常に議論の的かと思いますが、「時間×回数」の関係は、
あくまで「量」の議論です。
しかし、コミュニケーションの「効果」は「質×量」なので、
「どんなコミュニケーションがどれだけできていて、それによって社員にどのような変化・成長が生まれているか」を
しっかりと捉えてあげることが重要になります。

いくつもの研究で、様々に立てられた「コミュニケーションの効果をはかる指標」と
コミュニケーション「量」の間には正の相関があるという結論を示しているので、
まず「量」がある程度必要なのは間違いありません。
ただ、先日お話ししましたように、最上位の目的とするコミュニケーションを取るにあたって、
心理的安全性やワークエンゲージメントといった中間の指標を置いてあげて、
自社のコミュニケーション環境をチェックしていくこと、
その現状を向上していく取り組みについて自分たち自身でも考えて改善していくことが
重要かと思います。

そういった意味で、社員の本質が変わるのに必要な期間も、
上記のような変化の経過観察をしっかりとして、
必要なアプローチを行なうことでより短く済むのではないかと思います。
ちなみに環境は違いますが、学生の色々な変化を感じるには、
数ヶ月ごとに充分に変化を感じているなという実感があります。

 

Q.空間・家具の機能だけでなく、デザイン・意匠がもたらす心理的作用やコミュニケーション効果について、教えて頂きたいです。

A.「プラシーボ(偽薬)効果」という言葉があるように、空間・家具の効果はその機能性以外でもはかる必要があります。
この点で、デザイン・意匠がもたらす意味は大きいと思います。
デザイン性の高い(となると、おそらく若干値が張るであろう)空間・家具を提供することで、
素敵な空間・家具に囲まれて仕事ができるという満足感に加えて、
社員は「あ、会社はここに価値をみて自分たちのために投資してくれたんだ」と思うことができます。
こういったことは、組織のトップからも明示的に示すことで、より社員に意図が伝わると思います。

一方で、少し質問の趣旨と逸れるかと思いますが、
空間・家具の物理的特性(機能性のような目的的なものでなく、もっと単純に私たちの認知・行動に訴える「アフォーダンス」のようなもの)によって
コミュニケーションをしやすくなるというケースもあります。
私も最近、そういったディテールに踏み込んだ点についての研究も進めているところです。

 

Q.コミュニケーションを重視する際に重要な要素として心理的安全性がございますが、
営業組織の場合も同様でしょうか?緩くしても成果が挙がれば問題ないと思いますが、成果を挙げるためにあえて厳しい上下関係性を構築しているケースもあります。

A.興味深いご質問をいただき、ありがとうございます。この点は非常に重要で、
「心理的安全性が高い状態」=「上下関係が緩い状態」、ではありません。
先日のお話では心理的安全性を「組織の中で自分の考えや気持ちを安心して発言できる状態」と
書かせていただきましたが、
これは厳しい上下関係の中でも充分に実現可能と考えます。

大学の教員は研究のフィールドや資金を原則自身で外部から獲得しないといけないですし、
私の研究室の卒業研究・修士研究は基本的に企業と共同での研究なので学生にとっては要求が高く、
厳しい時はわりと厳しいと思います。
それでも概ね前向きに頑張ってくれているように見えるので、直接学生に聞いてみました。
いわく、
・厳しく言われる時は理由が納得できるし、感情で怒られていないことが伝わる。
・自分の思い、考えがあれば言いなさいと言ってくれるし、その内容を聞いて否定しないでくれる。
・結果の是非だけを言われるのでなく、過程についての具体的な指示・アドバイスがもらえる。
とのことでした。
もちろん、全員が同じような働きかけによって結果が出せるとは限らないとは思いますが、
そこは「適材適所」と考えることになるのかなと思います。

以上、佐藤先生にお答えいただきました。ありがとうございました。

これからも様々な情報発信を企画して、働く人に寄り添った働く場・働き方をご提案していきます。