近年、健康経営への関心の高まりや働く環境の見直しを背景に、喫煙所のあり方について考える企業も増えてきています。

「このまま使い続けるのか」
「環境を整えるのか」
「別の用途として活かすのか」

すぐに結論を出せるものではないかもしれません。
今後、喫煙所をどうしていくのか?
「喫煙」に対する取り巻く状況を整理しながら、そのまま使う場合・整える場合・活用する場合など、これからの向き合い方について一緒に考えてみましょう。

なぜ今、喫煙所について考える機会が増えているのか

喫煙所のあり方が話題に上がる背景には、いくつかの変化があります。

ひとつは、健康経営という視点です。
従業員がより健やかに働ける環境づくりを進める中で、喫煙環境をどう捉えるかがテーマになっています。ここで一度健康経営について考えてみましょう。

健康経営と喫煙環境

健康経営を経営施策として取り入れ、継続的に活動していくことで、従業員の疾患リスクや労災等のリスク低減につながることが期待されます。
また、従業員の仕事に対する満足度が高まることで、エンゲージメントの向上にもつながり、結果として業績の向上や企業の持続的な成長へとつながっていきます。

出典元:経済産業省 これからの健康経営について

上記の健康経営の効果フローでも見られるように、健康経営の実践として取り組める内容の中には、「喫煙率」に関する項目があります。

また、健康経営優良法人2026の認定要件の中でも、従業員の心と身体の健康づくりに関する具体的対策として「喫煙対策」が挙げられています。

出典元:ACTION!健康経営 健康経営優良法人認定事務局

具体的には、
・喫煙率低下に向けた取り組み
・受動喫煙対策に関する取り組み

があり、特に受動喫煙対策については、認定要件として「必須」の項目となっています。

こうした背景から、健康経営に取り組む企業にとって、喫煙環境をどのように考えるかは、ひとつの検討テーマになっているといえます。

ただし、これは必ずしも「喫煙所をなくすべき」ということではありません。
企業ごとの考え方や従業員の状況、施設の条件によって、選択肢はさまざまです。

大切なのは、健康経営や受動喫煙対策の視点を踏まえたうえで、自社に合った喫煙環境のあり方を考えることではないでしょうか。

採用・来訪者視点で考える、
オフィス環境としての喫煙所

また、採用や来訪者対応といった場面でも、喫煙所のあり方がオフィス全体の印象に影響することがあります。

たとえば、来訪者が通る動線の近くに喫煙所がある場合や、ニオイが執務エリア・共用部に広がってしまう場合、空間そのものの印象にも関わってきます。

さらに実務的には、

  • ニオイが気になる
  • ヤニ汚れが落ちない
  • 換気や設備に課題がある
  • 清掃してもすぐに汚れやニオイが戻ってしまう

といった理由から、喫煙所の環境改善や見直しを検討されるケースも少なくありません。

喫煙所を残す・なくすという判断の前に、まずは「今の状態が、働く人や訪れる人にどのような印象を与えているか」、という視点でも確認してみるといいかもしれません。

どうしたい?喫煙所の見直し4つの方向性

喫煙所の検討は、「残す・なくす」だけでなく、目的に応じていくつかの方向性があります。

CASE①

ニオイだけ改善したい

現状の使い方は維持しながら、環境を整えるケースです。
・消臭対応
・クリーニング
・部分的な補修
小さな改善から始められます。

CASE②

空間をきれいに整えたい

喫煙所としては残しつつ、印象を改善するケースです。
・壁や天井のリフレッシュ
・内装の見直し
清潔感や印象を整えることができます。

CASE③

設備を見直したい

換気や配管など、機能面の改善を行うケースです。
・排気設備の調整
・機能面の再設計
根本的な環境改善をしたい場合にオススメです。

CASE④

空間をリセットしたい

用途変更を前提に、空間をリニューアルするケースです。
・ニオイや汚れの除去
・内装の全面刷新
“元喫煙所と分からない状態”へ。その場所自体を新しいものに生まれ変わらせます。

喫煙所の見直しには、ニオイ対策のような小さな改善から、用途変更を前提としたリニューアルまで、さまざまな選択肢があります。
まずは「何に困っているのか」「今後その場所をどう使いたいのか」を整理することで、必要な対策が見えやすくなります。

一方で、対策方法を考える前に、そもそも喫煙所を残すのか、なくすのかという判断が必要になる場合もあります。

残す?なくす?考えるポイント

喫煙所については、企業ごとに考え方が異なります。
なくすことで、

・健康経営の推進
・スペースの有効活用
・オフィス全体の印象向上

といった効果が期待できる一方で、

・利用者への配慮
・屋外喫煙の増加
・これまで喫煙所が担っていたコミュニケーション機会の変化

など、別の課題が生まれることもあります。

そのため、大切なのは「残す・なくす」のどちらが正解かを決めることではなく、自社として何を重視するのかを整理することです。
健康経営、働く人への配慮、空間の使い方、来訪者への印象。
それぞれの視点を踏まえながら、自社に合った喫煙所のあり方を考えていくことが大切です。

元喫煙所はどう活用できる?

もし喫煙所の用途を見直す場合、そのスペースは新しい役割を持たせることができます。

たとえば、

・WEB会議スペース
・個室ワークブース
・ミーティングスペース
・リフレッシュエリア
・健康スペース

など、広さや位置に応じて活用方法はさまざまです。これまで“限られた用途”だった空間も、見方を変えることで、新しい価値を生み出す場所へと変わります。

「残す」「なくす」「活かす」といった考え方を整理したうえで、次に気になるのは、実際にどのような方法で喫煙所を整えられるのかという点です。
ここからは、喫煙所の環境改善やリメイクの具体的な選択肢のひとつとして、トルネックス様の喫煙所リメイクをご紹介します。

喫煙所を整えるという選択肢
タバコに強い!トルネックスの喫煙所リメイク

喫煙所の見直しというと、大がかりな工事や用途変更をイメージされることもありますが、実際には「今の空間を活かしながら整える」という選択肢もあります。
たとえば、壁や天井に染みついたヤニ汚れやニオイに対して、クリーニングや専用塗料によるリメイクを行うことで、空間の印象を大きく改善することが可能です。

実際の現場では、

・喫煙所から漏れるニオイへの対策
・ヤニ汚れの蓄積による見た目の改善

といったお悩みに対して、リメイクという形で対応するケースも増えているそうです。
また、こうしたリメイクは単なる美観の回復だけでなく、

・清掃しやすい状態への改善
・ニオイの軽減
・短期間での施工

といった実務的なメリットもあります。

株式会社トルネックス様

株式会社トルネックス様(以下、トルネックス)は国内外の空港やオフィス、公共施設、工場等、7万箇所以上の導入実績がある喫煙室専用の空気清浄機を製造・販売しているメーカーです。
喫煙室の設置が進む中、お客様からのご要望により、喫煙室の壁、天井に染みついた汚れと臭いを取ることで快適な喫煙環境を維持する「喫煙所リメイクサービス」をスタートさせたそうです。
現在では、喫煙所をはじめ、オフィス空間の壁や天井、床、イス、エアコンに至るまでクリーニングするサービスが広がり、人々が快適に働ける環境づくりのお手伝いしています。

喫煙所リメイクの特長

トルネックスの喫煙所リメイクの特長には

  • 水性の専用塗料を使用しているため、シンナー臭がしない
  • 壁紙を張り替えるより低コストでリメイク
  • 壁紙の廃棄ゴミが出ない
  • スピード施工
  • 全国対応

といったものがあります。また
・清掃から塗装までワンストップで対応できる
・喫煙所システム専門メーカーが提供する特別清掃(塗装:専用塗料)サービスである
・ヤニクリーン仕様もある
点から、既存の空間を活かしながら環境を整えるためのさまざまな方法を選択することができます。

リメイク事例

トルネックスには下記のような事例もあります。

喫煙所は、少し手を入れるだけで印象が変わる場合もあれば、用途そのものを見直すことで、新しい役割を持たせられる場合もあります。
自社にとってどのような喫煙所のあり方が合っているのか。
つくりたい環境に合わせて、無理のない方法から考えてみることが大切です。

新しい技術と選択肢
モリリン株式会社のAny∞(エニーループ)

モリリン株式会社(以下、モリリン)は、創業1662年、360年以上の歴史を持つ繊維専門商社です。
これまで一貫して繊維に携わってきた中で培われたノウハウを活かし、新たな分野への展開として、繊維から生まれた溶剤「Any∞(エニーループ)」が開発されました。

Any∞

Any∞(エニーループ)

Any∞(エニーループ)は、空気を浄化することを目的として生まれた素材です。
空気中の水分子に反応し、有害物質を分解しながら、きれいな空気環境をつくり続ける“空間生分解”という特徴を持っています。
特徴としては、

  • 空間生分解
     大気を浄化し、きれいな空間をつくる
  • 無機溶剤
     安心安全の提供
  • 環境配慮型素材
     SDGsへの貢献
  • 特許技術
     ナノ分子による強力固着・半永久効果
  • 浄化・防止効果
     試験で効果実証済みの効果

があります。
特に、24時間空間生分解という特性により、空気中の水分子に反応しながら、有害物質の浄化ときれいな空気環境の維持を継続的に行う点は大きな特徴です。

また、塗布した面にはナノ分子が入り込み、分子間で化学結合することで強力に固着。
洗浄しても剥がれにくく、長期間にわたり効果が持続します。
その結果、除菌・防臭・防カビ・防ウイルス・防汚といった多様な効果を発揮し、エアコンフィルターや各種素材、オフィス環境など、さまざまな場面で活用が進められています。

※文中の「空間生分解」という言葉は、「空気中の水分子に反応して有害物質を浄化し、きれいな空気を生み出す」という仕組みを指しております。

喫煙室のリメイクにも?現在開発中

そんなAny∞が、喫煙室のリメイクにも活用できるよう、現在開発が進められています。
塗布するだけで空気を浄化し続けるという考え方は、ヤニ汚れやニオイといった課題が発生しやすい喫煙所において、これまでとは異なるアプローチとなる可能性があります。
もし実用化されれば、「きれいにする」だけでなく、“空間そのものを整え続ける”という新しい選択肢になるかもしれません。

おわりに

喫煙所は、少し扱いに悩む空間かもしれません。
必要とされてきた場所でもあり、これからどうするかを考える必要がある場所でもあります。

けれど、残すのか、整えるのか、別の用途として活かすのか。
その選択によって、これからの働く環境のあり方は少し変わっていきます。

大切なのは、すぐに“どうするか”を決めることではなく、まず“どう向き合うか”を考えること。
自社にとって何が一番よい選択なのか。
健康経営、働く人への配慮、空間の使い方、来訪者への印象など、さまざまな視点から整理していくことが大切です。

丸天産業では、喫煙所を単なる設備としてではなく、オフィス環境を考えるひとつのテーマとして捉え、お客様と一緒にその在り方を考え、ご提案いたします。

喫煙所という空間も、見方を変えれば、まだまだ変わる余白があります。
これからの働く環境にとって、より価値ある場所へと整えていくために。
自社に合った喫煙所との向き合い方を、一緒に考えていきましょう。