西川毛織株式会社様の本社3階にある展示スペースをリニューアルしました。
長年にわたり手作りで整えられてきた展示スペースを、近年のお客様ニーズや提案スタイルに合わせて見直し、生地だけでなく、洋服に仕立てた状態やコーディネート、活用シーンまで感じていただけるショールームへと生まれ変わらせました。
本事例では、リニューアルの背景や空間づくりのポイント、完成後に生まれた変化についてご紹介します。

西川毛織株式会社様について

西川毛織様は、名古屋市中区に本社を置くウールテキスタイルメーカーです。
世界有数の織物産地である愛知県一宮市に工場を構え、メンズ・レディースのフォーマルウェアから各種ユニフォームまで、幅広いウール素材の企画・生産を手掛けています。
設立から74年目を迎え、長年培ってきたものづくりの技術と知見を生かしながら、多様なニーズに応える素材を提案されています。

ショールームリニューアルの背景

本社3階の展示スペースは、長年にわたり社内で手を加えながら運営されてきました。一方で、近年は生地そのものを紹介するだけではなく、洋服に仕立てた状態での提案を求められる機会が増えていました。
展示するアイテムが増える中で、

  • より多くの商品を見栄えよく展示したい
  • 素材の色や質感を分かりやすく伝えたい
  • ご来場されるお客様が、心地よく商品をご覧いただける場所にしたい
  • 性別を問わず足を運びやすい雰囲気にしたい

という思いが生まれ、展示スペース全体を見直すこととなりました。

商品を並べる場所から、提案を体感する場所へ

今回目指したのは、商品をただ並べるだけの展示スペースではありません。
生地の素材感や色合いはもちろん、洋服に仕立てた際の印象やコーディネート、実際の活用シーンまでイメージできる場所です。
お客様との打合せや商品提案の場として使いやすく、訪れる方が自然と商品を見て回りたくなること。さらに、西川毛織様が扱うウール素材の上質さを、空間全体から感じていただけることを大切にしました。

ショールーム Before → After

Before

リニューアル前の展示スペース

リニューアル前は、必要に応じて社内で手を加えながら展示スペースを運営していました。
生地を中心とした展示には対応していたものの、洋服に仕立てた商品をより多く、見栄えよく紹介するためには、展示方法を見直す必要がありました。
また、照明には蛍光灯が使われており、生地の繊細な色味や質感、立体感を十分に表現しにくい状態でした。

After

リニューアル後のショールーム全景

リニューアル後は、洋服店のように商品を見て回ることができる、明るく開放的な展示空間へと生まれ変わりました。
生地と洋服を組み合わせて展示できるようになり、素材単体だけでは伝わりにくかったコーディネートや活用イメージも、より具体的に提案できるようになっています。

新しくなったショールームの特徴

1.建物の外観とつながるテラコッタ調の造作壁

空間の印象をつくる大きなポイントとなったのが、テラコッタ調の造作壁です。西川毛織様の本社外壁が持つレンガ調の雰囲気と統一感を持たせることで、建物の外と中につながりを感じられるデザインとしました。温かみのある色合いが、ウール素材の柔らかな風合いとも調和しています。

テラコッタ調の造作壁

2.幾何学模様の壁紙が生み出す個性

壁面の一部には、インポートの幾何学模様の壁紙を採用しました。テラコッタ調の壁と組み合わせることで、落ち着きの中にも個性が感じられる空間に仕上がっています。完成後は社内外からも評価され、ショールームを印象づけるデザインの一つとなりました。

幾何学模様の壁紙

3.洋服を美しく見せるハンガーラック

洋服に仕立てた商品を美しく展示するため、キャスターが見えない、すっきりとしたデザインのハンガーラックを導入しました。移動や展示変更のしやすさを確保しながら、足元をすっきり見せることで、洋服店のような整った展示を実現しています。商品そのものに自然と視線が集まり、より多くのアイテムを見やすく紹介できるようになりました。

ハンガーラックと洋服の展示

4.素材の表情を引き出すダウンライト

照明は、従来の蛍光灯からダウンライトへと変更しました。光の当たり方によって生地や洋服に自然な陰影が生まれ、色味や質感、立体感が伝わりやすくなっています。ウール素材が持つ上質さを引き立てながら、空間全体にも落ち着いた雰囲気をもたらしています。

リニューアル後に生まれた変化

ショールームの完成後、本社3階の使用率は大幅に向上しました。お客様への商品提案や打合せに加え、SNSに掲載する写真を社内で撮影する機会も増えているそうです。
社員の皆様からも好評で、現在ではリクルート説明会の会場としても活用されています。
商品を紹介するだけの場所ではなく、

  • お客様への提案
  • 商談や打合せ
  • SNS用コンテンツの撮影
  • 採用活動

など、社内外のさまざまな接点を生み出す場所へと役割が広がりました。

お客様インタビュー|企画部 部長 所 祐介様

リニューアルを検討した背景を教えてください。

長らく、展示スペースにはDIYで手を加えながら運営してきました。
しかし近年は、生地だけでなく、洋服に仕立てた状態での提案を求められることも増えています。そのため、より多くのアイテムを見栄えよく展示できる空間が必要になっていました。
また、性別を問わず、誰もが心地よく足を運べる場所にしたいという思いもありました。

空間づくりで特にこだわった部分はどこですか?

特に印象に残っているのは、テラコッタ調の造作壁です。外壁との統一感を大切にしながら、西川毛織らしい個性も表現できました。完成後、社員やお客様から予想以上に良い反応があり、このデザインを選んでよかったと感じています。

完成後、使われ方に変化はありましたか?

以前よりも自然と人が集まり、社内でも「この場所を使いたい」という声が増えました。ショールームとしてだけでなく、撮影や採用活動にも使われるようになり、想像以上に活用の幅が広がっています。お客様からも「打合せがしやすい」「雰囲気が良い」といったポジティブな反応をいただいています。

丸天産業との進め方はいかがでしたか?

事前の打合せで、完成後のイメージをしっかりと共有できました。
展示を得意とするメーカーとオフィスメーカーをうまく組み合わせることで、商品の見せ方と空間としての使いやすさを両立できたと感じています。
リニューアルをきっかけに、社内外へ良い変化が広がっていることを実感しています。

インタビューの風景

インタビューの合間の一枚です。終始和やかな雰囲気の中、さまざまなお話をお聞かせいただきました。所様、このたびはインタビューにご協力いただき、誠にありがとうございました。

おわりに―見せる力と使いやすさを両立した空間へ

今回のリニューアルにより、長年大切に使われてきた展示スペースは、西川毛織様の素材やものづくりへの思い、提案の魅力を、より幅広く伝えられるショールームへと生まれ変わりました。

お客様との打合せや商品提案に加え、SNS撮影や採用活動など、さまざまな場面で活用され、新たな出会いやコミュニケーションが生まれていることを、私たちも大変うれしく感じています。

西川毛織様がこれまで大切にされてきたものを受け継ぎながら、これからの提案や活動につながる空間づくりに携わらせていただけたことに、心より感謝申し上げます。

このたびは、貴重な機会をいただき、またインタビューにも快くご協力いただきまして、誠にありがとうございました。
新しくなったショールームが、今後も西川毛織様とお客様をつなぎ、さまざまな可能性が生まれる場所となることを願っております。